【電柱vs街灯vs植木でバトル勃発💥】電気工事士が「電柱多くね⁉️」からの電柱を数えてみたら、驚きの結果が⁉️ in 仙台
こんにちは、パグぞうです。いつも通勤中に思うことがあります。
「電柱ってやたら多くない⁉️」
皆さんも一度は思ったことあるのではないでしょうか?それもそのはず、どこにいっても視界に3本は入るんじゃないかってぐらい、電柱たくさんありますよね。
私もいつも思っていました。しかし、見て見ぬふりをしていました。「電柱っていっぱいあるなあ〜」、、その先に進もうとしなかったのです。
電柱と向き合うことから、逃げていたのです。
ですが私も電気工事士の端くれ。もう見て見ぬふりは出来ません。意を決して、電柱と向き合うことにしました。
よし、何本あるか数えてみよう!
電気工事士が電柱を数えてみた
第一種電気工事士の筆記試験が目前に迫っていることも一瞬、頭をよぎりました。でも、
電柱を数える方が優先でしょ!
筆記試験の勉強しなさい!
電柱が思ったより少なかったら、パグぞうも逃げ場所を失います。これはすぐにでも数えないと!!
電柱の予想外な本数とは?
毎朝の通勤距離は14km、会社までかなり距離がありますので、その通勤途中にある電柱の本数を数えていきます。
道路脇にも電柱、学校の近くにも電柱、田畑脇にも電柱、トンネルを出た後にも電柱、通学路にも電柱、会社の近くにも電柱.....
至る所にある電柱があります。
それをこの目で、ひたすら数えていきました。
途中挫けそうにもなりました。だけど、電柱を数え終わった先にきっと何かがある。そう信じて疑わなかったのです。
そしてついに、全て数え終えました。
その驚きの結果は、、、、
電柱全部で💥577本💥
ふぅ〜、やっと数えた〜。
ほんとに全部数えたの?!ねえ、暇なの?!
どうでしょう、人によって感想は違うかも知れませんが、私にとってはこれは予想外‼️
多いだろうとは思っていましたが、予想していたよりもさらに、多くないですか?!?!
14kmの道のりで電柱577本。
これを換算すると、1km当たり約41本、100m当たり約4本、50m当たりおよそ2本となります。
50m走をしたら2本電柱を見かけるのか、やっぱり多いね。
この結果をどう受け止めたら良いかわからない方、正直いらっしゃると思います。
そんな方には、何か比較対象があれば良いですね。ということで、同じ道のりにある街灯も数えてみました。さあ、いくつあるでしょうか。
気になるその結果は??
全部で街灯💥337本💥
街灯も数えたの?!ねぇどうして?!
分かって頂けましたでしょうか?
電柱は、街灯の数よりも断然多いのです。
街灯が少ないではなく、電柱が、多いのです。
電気は、それほど人々の生活に無くてはならないものなのです。電気を運ぶ電柱に囲まれているからこそ、私達は快適に暮らす事が出来ているのです。
電柱は街の景観を壊してしまうこともあります。電柱や送電線が張り巡らされた景色より、視界を遮るものがない広々とした景色の方が気持ちが良いと誰もが思うことでしょう。しかしそれ以上に、電柱が私たちに与えてくれるものは大きいのです。電気がない生活というのは、今や考えられない時代になっています。
ここまでで私が書きたかったことは一段落ですが、これでは電柱をただ数えて最後にそれらしい事を言っただけで終わりになってしまうので、電気工事士の私から、皆さんが今より電柱のことを好きになる「あれこれ」をお教え致します。
電柱が好きになる、あれこれ
電柱の上の方にあるこの円柱状の機器、皆さん何だか分かりますか?
意識的に電柱の上を見上げないと、気付くことがないのではないでしょうか?
これは「変圧器」と呼ばれ、電圧を変換するために使われる機器なんですよ。
どうして電柱で電圧を変換するの?
実は電柱の電線を走っている電気って、全て6,600Vの高電圧なんです。
だけど家庭用コンセントってどこもAC100Vで、決して6,600Vではないですよね?
それは、この変圧器で6,600Vから100Vに電圧を変換しているからなんです。
なので電柱の上にこの「変圧器」がなかったら、6,600Vの高電圧がご家庭のコンセントにそのまま供給されることになります。
考えただけでも恐ろしいですね。変圧器があるおかげで、私達は毎日安全に電気を使う事が出来ているわけです。
なるほどね。変圧器さんありがとう。
でもじゃあ電柱の電線に最初から6,600Vじゃなく、AC100Vを走らせれば良いじゃん。
賢い方はそう思ったのではないでしょうか?
私はそこまで頭回らなかったなぁ
実は電力は、電圧と電流の掛け算で求められます。なので同じ電力を送るにしても、電圧を高くすれば電流は小さくて済むのです。
では電流が小さいとどんな良い事があるか?
答えは単純明快で、電線を細くできるのです。
電流がたくさん流れるほど、電線は発熱して、燃えやすくなります。なので太い電線にしないといけなくなるのです。
高電圧にすることで、流れる電流を小さくして、電線を出来るだけ細くしていたのですね。
そゆこと、なんか分かったかも!
電柱を走ってる電線ってただでさえ太いし、多いし、見栄えも良くないので、そういう面でも細いに越したことはないですもんね。
また太くて重たい電線だと、その分電柱を引っ張る力が大きくなりますので、電柱が倒れるリスクなども高まります。
色々と考えられて、電柱は今、あのように至る所でそびえ立っているわけです。
たかが電柱、されど電柱だよ
ちなみにビルやマンションでは、高圧の6,600Vのまま「高圧受電設備」という箱に電線を引き込んでいるところが多いです。
この場合は、電柱に変圧器が必要ありませんので、変圧器がない電柱を見かけたら、この電柱からはビルやマンションに電気を供給しているのかな?と予想してみてください。
普段よく目にする電柱ですが、気にして見てみると、なかなか面白いものですよね。
電柱のあれこれはこのぐらいにしておきます。
役にたつかは分かりませんが、覚えておいて頂ければ幸いです。
電柱より多いものはほんとにない?
「数えてみようコーナー」に戻りますが、結果、電柱が一番多いと結論付けてしまって良いのだろうか?
そんな不安を払拭する為、ダメ元で道路脇に植えられている植木の数も数えてみました。
数えるのはこんな植木です。道路脇にちょこんと、良く植えられていますよね。
自宅から会社まで、半分の7kmを通過した時点で、数えた植木はおよそ100本、、
あ、これは電柱の足元にも及ばないな、、
そう確信しました。
そんな時‼️
道路の隅にこんな看板を発見したのです‼️
「いちょうの並木通り」
こ、これはまさか、、
そうです、「いちょう並木通り」とやらに突入したのです。
いちょうも植木です。こんなことって、、
そしてその「通り」には、目を疑うほどの数のいちょうの木が、ずら〜〜〜〜っと並んでいたのです。
あっという間に200本、、300本、、400本、、
道路脇にびっしりと植えられる並木、しかも道路の両脇🌲🌲🌲🌲🌲
しかもそのいちょう並木通りは、長いこと長いこと。どれだけ直進しても続く続く、、
それまでと一転し、凄まじい早さで本数を稼ぐ植木達、、こ、これが「いちょう並木通り」の力💦
これは、、もしかしたらいけるかも、
そしてようやくいちょう並木通りを抜け、会社に到着。
ようやく最終結果が出ました。
植木の数、なんと全部で953本‼️
え、電柱を超えた!?
電柱をはるかに超える計測結果が、そこにはありました。植木、恐るべし、、、
電柱の数をはるかに超える植木
先程もお伝えしましたが、電気を私たちに供給する電柱は今や、生活必需品である反面、どうしても街の景観を壊してしまうことがあります。それは仕方のないことです。
ですが、その電柱の数をはるかに上回る植木が、仙台の、この「いちょう並木通り」には、植えられていたのです。
それはこの街に住む人々の、「自然を大切にしたい」、「街の景観を美しいまま保っていきたい」、「私たちはこの街が大好き」という素敵な想いが生んだものに他なりません。
世の中は益々便利になっていきます。ビルが建ち大型マンションが建ち、Iotが進んでロボットが活躍する時代。昔では想像も出来なかった信じられないほど革新的な時代が、すぐそこまで来ています。
でもどんなに時代が変わっても、決して失われてはいけないものがあります。それは人の「愛情」、「自然を愛する気持ち」です。
私たちは自然に生かされています。自然の前では、どんな革新的な技術も無力です。だからどんなに技術が進んで世の中が便利になったとしても、自然に感謝し、自然を愛し、自然を大切に守っていく気持ちは持ち続けていなければいけません。自然を大切にすることが街を大切にし、人を大切にし、自分を大切にすることに繋がるのです。
「いちょう並木通り」は、それを教えてくれました。いつまでもこの素敵な自然を守り続けていきたい、そんな気持ちになりました。
まとめ
今回は「電柱ってやたら多いよね!?」の長年の感情から全てが始まりましたが、結果、思いがけない発見にも繋がり、得たものは大きかったように思います。
皆さんも何かずっと疑問に思っていることや、いつかこれやってみたいな!なんて思っていることがあれば、思いがけない気付きや発見に繋がるかも知れません。無計画に、気の向くままに、やってみても面白いかも知れませんよ。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
ご報告。本記事が仙台まちくるに掲載されました㊗️